【憲法改悪シリーズ全5回・第1話】「あなたの人権は“永遠”ではなくなる」— 第97条の削除が意味すること

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第1回:

「あなたの人権は“永遠”ではなくなる」— 第97条の削除が意味すること

「この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利である。」

これは、今の日本国憲法に実際に書かれている言葉だ。皆さんは憲法改正の話しぐらい聞いたことがあると思いますが、その中身までご存知の方がどれだけいるんだろう。

人権の削除ですよ?意味わかりますか?⤴︎の表を見てください。これが何を意味するのか自分の脳みそで考えよう。この中身を知らないと日本は終わります。それぐらい重要な話しです。

97条。とても静かな条文だが、私たちの暮らしや自由の根幹を支えている柱のような一文である。

でも、自民党が2012年に出した憲法改正草案では、

この条文は“全文削除”されている。

なぜ削除するのか?

彼らの説明はこうだ。

「前に書かれている他の条文と内容が重複しているから」。

だが、それは表向きの理屈にすぎない。

なぜなら、この条文だけが、

**“人権は国家権力を超えて守られるべきものであり、永久である”**と明言しているからだ。

つまり――

これを削除するということは、こう言っているのと同じだ。

「人権は国家の都合で制限できますよ」

「人権に“期限”を設けることも、場合によってはできますよ」

それがもし現実になったら、どうなるだろう?

• SNSで政府に不都合な意見を書いたら、アカウント停止だけでなく、家に警察が来る。

• 戦争やワクチンなど“特定の意見”を言うことが禁止され、表現の自由が消えていく。

• 法律の変更ひとつで、ある日突然「あなたの生存権は国家に従うことが条件」とされる。

そんな国を、私たちは本当に「民主国家」と呼べるだろうか?

人権というのは、勝ち取ったときよりも、失ったときのほうが痛みが遅れてやってくる。

そして、多くの人は気づかないまま“気がつけば失っていた”という状況になる。

それが一番怖い。

私は思う。人権の削除は、それ自体が憲法違反であり、議論の余地などない。それにも関わらず憲法改悪がされる場合は、おそらく日本の内部から侵略されていると感じます。

なぜなら、これは“変える・変えない”というレベルの話ではなく、

「国家が国民の人間性を尊重することをやめる」という宣言でしかないのだ。

この部分に、曖昧さは一切必要ない。

私たちは今、「法改正」という言葉の下に、

魂の自由を静かに解体されかけている。

でも、まだ間に合う。

少なくとも、これを読んだあなたが「これはおかしい」と感じたのなら。

その感覚は、ずっと信じていい。誰に否定されても。

次回は、第2回「“制限付き自由”という名の地獄」へ進みます。

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